オキナグサ
翁草。 「実るほど頭を垂れる稲穂かな」という言葉がありますが、こちらは「実るほど頭を上げる稲穂かな」です。決して偉そうにしているのではありません。種子を少しでも遠くへ飛ばすために花が終わると花茎を伸ばします。 この白い綿毛を付けたようすが白髪頭の老人に見えるから翁草。中国では「白頭翁」と呼ぶそうです。 「朝に紅顔あって、夕べに白骨となる」。はかない花の命に生命の無常を連想させられます。 桜が開花する頃に咲きます。花は下向きに咲き、たくさんの雄しべと雌しべが詰まっています。もちろん花時も楽しませてくれますが、翁の頃の光景もすばらしいものです。 時には下段の写真のように緑花を見ることがあります。 この撮影した場所も個体数が年々減り続けています。今は堀盗ることが出来ない岩の間に残った株が咲いているばかりです。 キンポウゲ科オキナグサ属。撮影日:3月17日、23日、25日、28日 |
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