コ島県内で見られるトリカブトの仲間
タンナトリカブト、サンヨウブシ
シコクブシ、シコクブシの変種?
タンナトリカブト |
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ガク片も毛むくじゃらです。蕊の上方、奥に花弁が見える。 | 草地にすっくと立つタンナトリカブト。 | ||||||||||||||||||||||
まだ咲き始めで蕾が目立ちます。 | 頂部に固まって咲いていた花。 | ||||||||||||||||||||||
右上の花の約1週間後です。咲いていた花は既に実に変わっています。 | |||||||||||||||||||||||
茎葉 | 茎葉 | 2本斜め上に伸びているのが花弁です。 | |||||||||||||||||||||
葉の基部にも毛が目立ちます。 | 裂片の基部は小葉柄状で小葉に3全裂する。 | 花弁のようす。 | |||||||||||||||||||||
花柄には毛が目立ちます。 | 茎にも屈毛。 | 花の後、雌しべが3本膨らみ始めています。 | |||||||||||||||||||||
タンナトリカブト シコクブシやサンヨウブシに比べ、全体に毛深い。草原に高々と茎を伸ばし、花を付けていました。この場所では環境の変化でしょうか、年々少なくなっているようです。花柄に屈毛が生えるのが特徴です。 キンポウゲ科トリカブト属。撮影日:9月23日、10月1日 |
サンヨウブシ |
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花が重たいのか垂れるように咲いています。 |
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この山の花は、少しピンクが入った白い色をしています。 | |||||||||||||||||||||||
茎葉 | 花弁です。後ろに蜜を溜める距がある。 | 花柄は無毛でツルツル。 | |||||||||||||||||||||
サンヨウブシ 今までこの場所に、毎年、色の薄いものが咲くことは知っていましたが、やっと葉の形が違うことに気づきました。図鑑によると葉が5〜7中裂し、花柄は無毛とある。茎葉の切れ込みには変化があるようで、この山では3中裂のように見えるものが多い。 葉が中裂し、花柄が無毛であることからサンヨウブシとしましたが、私の調べた限り県内に記録は残っていますが、未確認のようです。花の時期もシコクブシに比べ心持ち早いようです。 トリカブトの仲間では珍しく無毒だそうですが、試してみる気はしません。種類や部位、採取時期の違いで毒の強さが異なると思いますが、致死量がわずか1g位と聞いた記憶があります。ちなみに日本三大有毒植物とは、トリカブトとドクウツギ、ドクゼリだそうです。 キンポウゲ科トリカブト属。撮影日:9月11日、9月19日 徳島県レッドデータブック 準絶滅危惧 |
シコクブシ(カワチブシ) |
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外から花のように見えるのはガク片で花弁はガク片の奥にあって横からは見えません。 | |||||||||||||||||||||||
花の少ないこの時期に、この独特の紫の色は目立ちます。 | |||||||||||||||||||||||
葉の裂片が細かく切れ込んでいるのが見えます。 | |||||||||||||||||||||||
先端のほうの花は既に終わり実が行列のように並んで見えます。 ←上のヘルメットのように見えるのが、頂ガク片、蕊を囲むように しているのが側ガク片、細長く下を向いているのが下ガク片です。 |
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細かく切れ込んだ葉 | 葉の基部のようす | 頂ガク片を取り除くと花弁が現れます。 | |||||||||||||||||||||
花柄は無毛でツルツル。 | この花柄も無毛です。 | 頂ガク片と側ガク片を取り除いたもの。 | |||||||||||||||||||||
茎も無毛でツルツル。 | この茎も無毛です。 | 花弁のアップです。 | |||||||||||||||||||||
シコクブシ 図鑑では、カワチブシの変種で「葉の切れ込みが深くてほとんど3全裂し、裂片は被針形〜線状被針形の欠刻片に欠刻する」とある。県内のトリカブトは、ほとんどこのシコクブシのようです。カワチブシは「花柄に毛がない」とあり、シコクブシも花柄に毛がなく茎もほとんど無毛です。 キンポウゲ科トリカブト属。撮影日:9月24日・・・シコクブシの白花へ |
シコクブシの変種?雑種?それともタンナトリカブト? |
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花が群落をつくって咲いていました。 | |||||||||||||||||||||||
林内に咲く花。 | ヘルメット(兜)の中に花弁が覗いているのが見えます。 | ||||||||||||||||||||||
茎葉 | 葉の基部 | 葉の裏 | |||||||||||||||||||||
花弁 | 頂ガク片を取り除いてみました。 | 雌しべの周りを雄しべが囲んでいます。 | |||||||||||||||||||||
花柄には屈毛がびっしりと生えているのが見えます。 | |||||||||||||||||||||||
茎の拡大です。毛がなくツルツルしています。 | 若い実のようす。 | ||||||||||||||||||||||
シコクブシの変種?雑種?それとも? この場所に咲く花の花柄には屈毛が密生しています。しかし、花柄以外の茎などにはほとんど毛がなく、タンナトリカブトに比べ全体的にそれほど毛深くはありません。この周辺にもシコクブシがたくさん生えていますが、無毛に近いか、或いは毛があってもこれほど密生していません。 また、タンナトリカブトの変種で雌しべに多少曲がった毛を生じるサンインヤマトリカブトというのもあるそうですが、上の写真のように雌しべにも毛はありません。 花柄に屈毛があるところはタンナトリカブトのようですが、茎などにほとんど毛がないことなどからシコクブシの変種(母種カワチブシの変種の変種?)か、シコクブシと何かの雑種でしょうか。しかし、この山には花柄に毛があるトリカブトの仲間はなく、雑種とするのは少し飛躍があるようです。 結論は、???。 撮影日:9月5日、9月18日、9月29日 |
タンナトリカブトとシコクブシの毛の多いタイプの比較 |
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タ ン ナ ト リ カ ブ ト |
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シ コ ク ブ シ 変 種 ? |
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シ コ ク ブ シ |
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タンナトリカブトに比べ、シコクブシの毛深いタイプの変種らしきもの毛はやや少なく、シコクブシ(カワチブシ)は無毛です。 | タンナトリカブトの上部の茎には屈毛がありますが、変種らしいものとシコクブシの上部の茎はツルツルしていて毛がない。 | タンナトリカブトの葉は毛深い。基部の形は、タンナと変種らしきものは似ているようにも見えますが、三つともほとんど同じようです。 | |||||||||||||
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写真で見ると兜全体の形、くちばしの伸びる方向に一見違いがありそうですが、写すときの角度、個体差等があって兜からははっきりとした違いが分かりません。タンナトリカブトとシコクブシの変種と思われるものは、兜にも毛がたくさん生えています。 |
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シコクブシの兜 |
シコクブシの変種の兜 |
タンナトリカブトの兜 |
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少し悩ましいのは、同じ場所(3m弱程度しか離れていない。)に生えている花でも上のように「毛深いタイプ」と「ほとんど無毛タイプ」が混在していることです。 数は数えていませんが、「毛深いタイプ」のほうがかなりの割合を占めるようです。これはどのように考えたらよいのでしょうか。この群落では「毛深いタイプ」が基本種でその中での個体差なのでしょうか。 |
番外編 ハナトリカブト? |
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ハナトリカブト? ハナトリカブトでしょうか?道路脇のススキの中に咲いていました。高地園芸の盛んなところで昔栽培していたものが逸出したのでしょうか。図鑑によるとハナトリカブトは、茎は「直立」し、「上部に軟毛を散生」する。葉は「掌状に3全裂し、側裂片はさらに2裂し、中央裂片は菱状楔形で上部が3浅裂する」とあります。 また、袋果は、シコクブシなどの3個に対し、ハナトリカブトは5個です。兜の形や花弁の色も少し違うようです。 この植物の成分は、塊根、全草にアルカロイドを含み、強毒性のアコニチン等を含んでおり、アコニチン類のアルカロイドは呼吸中枢麻痺、心伝導障害、循環系麻痺、知覚麻痺、運動神経麻痺などの毒性作用を示すとあります。(牧野和漢薬草大図鑑から引用しました。) キンポウゲ科。撮影日:10月4日 |